仮想通貨NEM(ネム)がカタパルトのベータ版をリリース

coincheckハッキング事件で有名になった仮想通貨NEM(ネム)が、カタパルトのベータ版をリリースしましたね。

このカタパルトについては以前から話題になっていましたが、カタパルトのことを調べると「mijin」というワードにたどり着きます。

NEM、mijin、カタパルトこれらはどう関係しているのか?そこのところを調べてみました。

カタパルトってなに?

カタパルト(Catapult)とは、NEMのアップデートを指すコードネームのことなんです。

このバージョンアップによってNEMの性能が良くなったり、新機能が追加されるんですね。

バージョンアップによって変わるのは、

  • プログラミング言語の変更:JAVAからC++に変わることでパフォーマンスの向上
  • 取引承認スピードが上がる:トランザクション処理が2件/秒から、4000件/秒に大幅アップ。
  • 新機能 Multi-Level Multisignature:「3人の署名が揃ったらコントラクト実行」とかのマルチシグが、「3人の署名グループ、6人の署名グループ、1人の署名グループ全部揃ったらコントラクト実行」というように3レイヤーまで構築できるようになる。
  • 新機能 Aggregate Transaction:予め指定した条件にマッチすれば複数の取引が自動的に実行される。イーサリアムのスマートコントラクトのようなもの。

 

で、今回のベータ版は提供はテックビューロ社が開発しているmijinというブロックチェーン上で開発者向けにリリースされたという発表なんです。

え?mijin?NEMは?って思いますよね。

続いてmijinについて見ていきましょう。

 

mijinってなに?

mijinは、仮想通貨取引所Zaifを運営するテックビューロ社とNEMの開発者たちが一緒に開発しているNEMプロトコルを実装したプライベートブロックチェーンのことです。

こちらの動画を見るとmijinのことが分かりやすいと思います。



さらにもう一本こちらも見てください。

mijin v.2 カタパルトについての動画

NEMはパブリックブロックチェーン(誰でも参加できるネットワーク)で、非中央集権型。

それに対し、mijinはプライベートブロックチェーン(管理されている端末のみ参加できるネットワーク)で、中央集権型。

簡単にまとめると、企業内や企業間でブロックチェーンの仕組みをより安全に導入できるように、管理されたネットワーク上に限定して構築できるようにしたシステムということです。

そして、mijinとNEMは共通のAPI(機能を呼び出すもの)と仕様なので互換性があり、mijinのネットワークとNEMのネットワークを接続することもできるんですね。

 

mijinとNEMの関係は?

先にも書いたようにmijinとNEMは互換性があるので、片方で開発されたものはもう片方に適用することできるんです。

つまり、今回先にカタパルトしたmijinでの性能アップや、新機能はNEMにも実装することができるんです。

 f:id:rusamanchic:20180326193620p:plain

引用:

世界最先端のブロックチェーン製品「mijin v.2 (Catapult)」が3月26日よりオープンソース化プロジェクトを開始|テックビューロ株式会社のプレスリリース

 mijinからNEMはもちろんのこと、NEMからmijinへの実装も可能なんですね。

 今回のケースでいうと、mijinで開発されたものがNEMに実装されるということですね。

 

NEMへのカタパルト実装はいつ?

 mijinでのカタパルト正式リリースは2018年5月を予定していて、それが済んだらNEMでカタパルトが実装される予定になっています。

早くても2018年5月以降なので待ち遠しいですね。

 

まとめ

  • カタパルトはNEMアップデートのコードネーム。
  • カタパルトによってNEMの性能が良くなる。
  • 今回はNEMプロトコルを実装しているmijinブロックチェーン上で開発者向けにリリースされた。
  • mijinでの正式リリースは2018年5月予定。
  • mijinでの正式リリースの後NEMにも実装される。
  • NEMへのカタパルト実装は早くても2018年5月以降。

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事