ICO、Airdropはもちろん、最近流行りのDApssを利用する上で避けては通れないのがイーサリアムのウォレットですよね。
今回は、そんなイーサリアムウォレットの中でも有名なMyEtherWalletの作り方から使い方までを細かく解説していきます。
この記事の目次
MyEtherWallet(マイイーサウォレット)とは?
MyEtherWalletは、
- イーサリアム(ETH)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- イーサリアム系トークン(ERC20トークン)
を管理するためのウォレットです。
イーサリアムや、イーサリアム系トークンのウォレットは他にもいくつかありますが、MyEtherWalletは利用者が多く、対応言語も幅広いため日本でも人気のウォレットです。
MyEtherWalletを略してMEWと呼んだりすることもあるので覚えておきましょう。
ちなみに、MyEtherWalletの開発陣が分裂してできたMyCryptoといウォレットもあります。レイアウトも使い勝手もほぼMyEtherWalletと変わりません。なぜ分裂したのかは謎ですが、とりあえず今はMyEtherWalletを使う方が無難だと思います。
また、これは他のウォレットでも言えるかもしれませんが、MyEtherWalletはイーサリアムのブロックチェーンにアクセスするためのソフトみたいなものなので、MyEtherWalletの中にはイーサリアムは入っていません。あくまでもウォレットアドレスの作成や、送金などの操作を行っているだけなのでセキュリティ性が高いです。
MyEtherWalletの作り方
https://www.myetherwallet.com/
↑まずはこちらからMyEtherWalletにアクセスします。この後も使うのでお気に入りに入れておくと便利です。
初めてMyEtherWalletのサイトにアクセスするとこのような警告文が表示されます。
警告文を全部読みたい場合は赤枠内のボタンをクリックして読み進めてください。
警告文を読み飛ばす場合は警告文外の薄暗いところをクリックしてください。
①画面右上の「English」をクリックして言語を「日本語」に変更します。
パスワードを設定します。パスワードは9文字以上で推測できないものを作成しましょう。
パスワード生成ツールを使ってランダムな文字列を作るのがお勧めです。
①パスワード生成ツールor自分で9文字以上のパスワードを作る。
②パスワードを一旦メモ帳などに貼り付けて保存しておく。
③MyEtherWalletのパスワード入力欄にパスワードを貼り付ける。
④「お財布の作成」をクリックします。
①「ダウンロード」をクリックしてKeystoreファイルをダウンロードします。
※このファイルは後ほど使いますので大切に保管してください。
②「理解できました、続けます」をクリックする。
①表示されている秘密鍵をコピーして、メモ帳などに貼り付けて保存します。
②できれば秘密鍵を紙に印刷して保存しておきましょう。
③「アドレスを保存してください」をクリックします。
※秘密鍵があればウォレットに入っている仮想通貨を引き出すことができます。秘密鍵は絶対に他人に知られないようにしてください。
また、秘密鍵を紛失するとウォレットを開けられなくなります。絶対になくさないでください。
①「Keystore/JSON File」を選択します。
②「お財布ファイルを選択」をクリックして、先ほどダウンロードしたKeystoreファイルをアップロードします。
③一番最初に設定したパスワードを入力します。
④「アンロック」というボタンが出現するのでクリックします。
少し待つと「お財布は正常に暗号解除されました」と一瞬表示されます。
画面をスクロールして下画像のように「自分のアドレス」などが表示されていれば作成完了です。
自分のアドレス:今回作成したMyEtherWalletのアドレスです。ウォレットに送金する際に使用します。
Keystoreファイル:Keystoreファイルをダウンロードできます。
秘密鍵:秘密鍵があればウォレットを開くことができます。絶対に他人に知られないようにしてください。
お財布情報を印刷:お財布情報を印刷していない場合はこちらから印刷できます。必ず印刷して大切に保管してください。
MyEtherWalletの開き方
MyEtherWalletにはログインというものはありません。
MyEtherWalletにアクセスする度にいくつかの組み合わせでウォレットをアンロック(解錠)します。
MyEtherWalletをアンロックする主な方法は、
- MetaMask/Mist(こちらを参照)
- ハードウェアウォレットでアンロック
- Keystoreファイルとパスワードの2つでアンロック
- 秘密鍵でアンロック
より安全なのはMetamask、ハードウェアウォレットでアンロックする方法ですが、今回はまだどちらもないので「Keystoreファイルとパスワードの2つでアンロック」で説明します。
「秘密鍵でアンロック」の方が簡単ですが、MyEtherWalletからも非推奨となっています。
秘密鍵はそれ一つでウォレットをアンロックできてしまうため、基本的には使わない方がいいでしょう。
①MyEtherWalletにアクセスします。MyEtherWalletのページはお気に入りに入れとくと便利です。
https://www.myetherwallet.com/
②画面右上の「お財布情報を見る」をクリックします。
①「Keystore/JSON File」を選択します。
②「お財布ファイルを選択」をクリックしてKeystoreファイルをアップロードします。
③パスワードを入力します。
④「アンロック」をクリックします。
少し待つと「お財布は正常に暗号解除されました」と一瞬表示され、自分のMyEtherWallet情報が各種表示されます。
MyEtherWalletへの入金方法
取引所のウォレットや他のウォレットからMyEtherWalletへ仮想通貨を入金する方法を説明します。
①お財布情報を見るを開き、「自分のアドレス」をコピーします。
②取引所などのから出金手続きをして、送金先にコピーしたアドレスを貼り付けます。
画像の例は仮想通貨取引所Zaifのイーサリアム出金画面です。
MyEtherWalletは、イーサリアム、イーサリアムクラシック、イーサリアム系トークン用のウォレットです。
ビットコインなどの対応していない仮想通貨は絶対に送らないでください。誤って送ると消えてしまいます。
MyEtherWalletが対応しているトークン(仮想通貨)を調べる方法
お財布情報の右側中段にある「Show All Tokens」をクリックすると、MyEtherWalletが対応している全てのトークンと、自分が預けているトークンの残高が見れます。
イーサリアム系のトークンを入金する際は、MyEtherWalletが対応しているか確認しましょう。
カスタムトークンの追加方法
ICO直後のトークンはMyEtherWalletに登録されていないケースが多いです。
その場合は、カスタムトークンの追加から登録することができます。
①お財布情報を開き、右側中段の「カスタムトークンを追加」をクリックします。
②https://ethplorer.io/←こちらのサイトで追加するトークンの情報を調べます。
IOSトークンを例に説明していきます。
①画面右上のボックスにトークン名を入れて検索します。
- Contractアドレス
- Symbol
- Decimals
の3つを確認します。
①トークン契約アドレス:Contractのアドレスを貼り付けます。
②トークンSymbol:Symbolを貼り付けます。
③ケタ数:Decimalsの数字を入力します。
④「保存する」をクリックします。
追加したトークンが表示されれば完了です。
MyEtherWalletから送金(出金)する方法
MyEtherWalletからイーサリアムを取引所や他のウォレット、ICOプロジェクトなどに送金する方法を説明します。
①画面左上の「Ether/トークンの送出」をクリックします。
②MyEtherWalletをアンロックします。
①宛先アドレスに送金先のアドレスを貼り付けます。
②送出数量に送金する枚数を入力します。
③「トランザクションを生成」をクリックすると送金が開始されます。
MyEtherWalletのガスリミット (手数料)について
イーサリアムやイーサリアム系トークンを送金する際にはGas(ガス)という手数料がかかります。この手数料はイーサリアムのブロックチェーンを支えるマイナーに支払われます。
ガスリミットとは、永遠に送金が終わらないというトラブルが発生しても、指定したガスリミット以上は手数料を払わないようにするという設定です。
通常のイーサリアム送金は21,000Gasです。つまり送金に問題があっても21,000Gasまでしか使わないよってことですね。
ICOに参加するときはガスリミットが指定されていることもあるので確認してください。
1Gasの価格はGweiという単位で表され、1Gwei=0.000000001 Etherになります。
画面右上に表示されている「ガス価格」というところで1Gasあたり何Gweiにするかを設定できます。
手数料が何Etherなのかは下記の式で計算できます。
手数料(Ether)=ガスリミット(21,000)×ガス価格(Gwei)×0.000000001
ガス価格はいくらに設定すればいいのか?
ガス価格によって送金のスピードが変わってきます。
↓このサイトでガス価格と送金時間の目安が調べられます。
画面右側の「Recommended Gas Prices」にガス価格と目安の送金時間が表示されます。
中央のスライドを動かすことで任意のガス価格あたりの送金時間を調べることもできます。
この場合だとRecommended Gas Pricesは、ガス価格20Gweiで2分以内となります。
1ETH=10万円だとした場合、手数料は42円となります。
たいした金額ではないので、いちいち計算するのが面倒であればガス価格は調整しなくてもいいと思います。
イーサリアムクラシック(ETC)をMyEtherWalletから出金する方法
イーサリアムクラシック(ETC)をMyEtherWalletから出金する場合は、画面右上の「ノード」をクリックして「ETC」と表示されているものを選択します。
2つありますがどちらでも大丈夫です。
その後の操作手順はイーサリアムのやり方と同じです。
イーサリアムクラシックの送金が終わった後はノードが「ETC」になったままになるので、イーサリアムの操作をするときにはノードを「ETH」と表示されているものに変更しましょう。
イーサリアムクラシック(ETC)の残高を確認する方法
イーサリアムクラシックの残高を確認するときは、画面右上の「ノード」を「ETC」に変更してからウォレットをアンロックします。
残高のところが「ETC」になっていることが確認できます。
イーサリアムクラシックの送金が終わった後はノードが「ETC」になったままになるので、イーサリアムの操作をするときにはノードを「ETH」と表示されているものに変更しましょう。
MyEtherWalletをMetaMaskで開く方法
MyEtherWalletをMetaMaskで開く方法はこちらをご覧ください。